ウーゴの強気は健在
Recordさんってけっこう偏向報道するメディアだなあと最近ようやくわかってきた気がするんで、書かれていることをまんま鵜呑みにするのは危険だとは思うんですが、でも面白いので取り上げてしまいます。
No pude cumplir mi misión con el Tri: Hugo Sánchez
昨日、こんなタイトルの記事が出てたんですよ。ツイッターで記事タイトルとリンクが出るんですが、それだけ見て、
「私はメキシコ代表に対するミッションを完遂させることができなかった:ウーゴ・サンチェス」
あっら〜〜、ウーゴが珍しく殊勝なことを、と思ったんですよね。でも忙しかったので、記事までは見なかった。
そしたら今朝になって、今度はこんな記事が
「私ならメキシコをウルグアイと同じところまで到達させられた とウーゴ・サンチェス」
ウルグアイ、準決勝でしたもんねえ。て、え、ウーゴ、ちょ、ちょっと……!? 昨日の謙虚さはなんだったの? と遡って記事を掘り返して読んでみました。あはははー、また騙されたよRecordさんのタイトルに! きちんと記事を読みましょうってことですね。
で、結局最初の記事でウーゴが言ってることは、
- メキシコサッカー協会のやり方と、南アフリカでのメキシコ代表のあり方への批判
- 2008年北京オリンピックに予選敗退したのは自分の責任ではなかった、なぜなら自分はあの年代の選手たちをよく知らず、協会はバックアップをせず、自分の仕事はオリンピックではなく南アW杯だったのに、「完遂させてくれなかった」(あータイトルそういう意味ですか)
- 他の監督にはW杯ミッションを完遂させるが、メキシコ人でない監督ばかりで、そのことにムカつく
- 君たちが物事を正しく運びたいと思うなら、ウーゴ・サンチェスが適任であることを思い出してほしい
うはははははは。いやあすごい、ここまで強靭な精神力、もう感嘆するしかありません。面の皮が厚いとも言うんだろうけど、ここまで厚かったら鉄仮面、尊敬の域に入ります。
いやいや待て待て、メキシコ人でない監督? アギーレはメキシコ人だよ? だよな??? エリクソンも完遂させてもらえませんでしたが、メキシコ人じゃないし。ま、それは関係ないか。
そして今朝の記事ではさらに毒舌が火を噴きます。
暫定監督なんかに代表を任せるなら、今日のスペイン戦は自分に任せてくれればよかったのに、ということらしいです。そして、タイトルの「南アで自分が指揮をしていればウルグアイと同じ準決勝まで導くことができた」。
やらなかったことを、仮定で「自分ならできた」とか言っちゃうのはねえ……言うだけなら誰でもできるもんな。
でもアギーレはウーゴに、協会が辞めさせたのは間違いだった、あなたが続けるべきだった、と言ってたらしくて、アギーレに対してはウーゴも、立派な仕事をしたと認めているようです。そういうとこ、アギーレもなかなか策士というか、頭いいよな〜。
まあウーゴは今回の暫定監督制について、一試合だけ指揮して次の試合はまた別の監督なんて悪い冗談としか思えない、と言っており、それはある意味正論かな。選手たちはいい迷惑ですよね。で、ウーゴは続けて、今回の親善はただのショーでマジメな試合だとは思えない、と言ってますが、まあそうなんじゃないの? 200周年記念なんだし。
まあいずれにしても、ウーゴの毒舌復活というか、まだまだ健在。そのすばらしい精神力を選手たちに分け与えることが本当に(当時ウーゴが何度も主張していたように)可能だったらば、メキシコ代表も強くなったかもしれませんねえ。ただし、どんだけ我の強い選手たちの集合になるか、それがうまく機能するかどうかは別ですが。ウーゴが11人そろったところを想像するだけで……笑えます。