誤審審判たちのその後

日本語でもニュースになってるから、いいか、と思ってたんですが、一応書いておきますか。
ツイッターに書いたことと繰り返しになりますが。

FIFAの謝罪

まず、最初は審判の判定についてはいっさいノーコメント、を貫いていたFIFAですが(FIFAの試合レポとか読んでみましたが、イングランドのもメキシコのも見事にスルーされてました)、最終的にブラッター会長が両サッカー協会に対して謝罪してます
そしてW杯後の7月中旬に開かれる予定の国際サッカー評議会(IFAB)とやらで、テクノロジーの導入について(再度)検討するそうです。
検討するだけして、結局また見送りになるかもしれないけどね……。


ただし、メキシコが被害をこうむったオフサイドの判定に関しては、ブラッター会長は「テクノロジーの導入は必要ない」と発言しています。
テクノロジーなんかに頼らなくても、これまでの審判制度で充分に判定できるような事例だった、ってことですよねえ???
ええ、私もそう思います。
そんな誤審を犯す線審と主審って、どうよ?


しかしさすがにイングランドフーリガンの国。
ラリオンダさんと線審たちの泊まっているホテルにファンが押しかけて罵声を浴びせたとかいうニュースも見ました。
メキシコ人はそこまでやってないよね? 知らないけど。やってても不思議はないけど(いや、むしろ内輪揉めしてるか……)。
試合後のテレビニュースで、観戦していたメキシコ人をあの誤審の直後にカメラに映したのをやってましたが、もう言葉がないって感じで、「信じられない」「ありえない」ばかりを繰り返し、暴れたいけど暴れられない、やり場のない感情がよく伝わってきました。みんな、同じ気持ちだもんねえ。

誤審審判たちは解任

で、準々決勝以降に採用される審判団のリストが発表になりましたが
イングランドでミスったラリオンダさん(ウルグアイ)と、メキシコでミスったロセッティさん(イタリア)の名前はありませんでした……。
はい、さようなら、もうおうちに帰っていいですよ、ってことですね。当然ですね。
ダンナなんか、もう一生笛吹けなくなってもいいくらい、とか言ってます。そうだね、FIFA大会では少なくともね。


メキシコの審判、アルチュンディアさんはグループリーグ第三戦のブラジル対ポルトガルを、ドラキュラは同じくチリ対スペインを指揮したんですが、メキシコメディアではどちらもひそかに批判されておりました。
ドラキュラは出すべきところで二枚目イエローを出さず、出さなくていいところで出してしまったし、アルチュンディアさんのほうも相変わらず(それが本人のスタイルだとしても)きついファウルを見逃してラフプレイを増長させ、細かいミスを繰り返したと。
まあこれは元審判だった人の意見らしいので、かなり厳しいほうだろうと思います。
それでも全体としては可もなく不可もなく、引き続き任命されることもあるだろう、という予想でしたが、そのとおり、一応リストに残ってはいますね。
メキシコサッカー協会だったか審判協会だったかは、どちらもFIFAから高得点をつけられていて、決勝の審判はメキシコ人になるだろう、と言ってますが、それはどうかな。

リプレイ流したの、誰?

ところでちょっと前から気になってるんですが、FIFAはメキシコの誤審のあと、審判の判定については何も言わないが、巨大スクリーンにリプレイが(それもご丁寧にオフサイドのライン入りで)流れたことに対しては、今後このようなことがないよう厳しく徹底する、と言ってました。


つまりそれは、FIFAでも当然ながらああいうヤバい判定やプレイのときはリプレイ流しちゃダメよ、って規定があったわけですよね。
というか、あって当然だと思います。あの場でメキシコファンが暴動起こしてた可能性だってあるんですから。
でも、誰かがその規定を無視して、リプレイを流した。


結果的にはそれを見てしまったメキシコ人選手たちの精神的負担になったとは思いますが、でもあそこで判定が覆っていたら、そのリプレイはとてつもないGJだったわけで。
思うに、イングランドのときも、映像を管理している人たちのあいだで「ありえない」という思いが募っていて、そこへさらにもうひとつ「ありえない」誤審、てことで、誰かが意図的にあれを流したのでは。
ツイッターでも書きましたが、どうせなら、選手たちと審判団が揉めているあいだじゅう、あのシーンを何度でも繰り返し流してくれたらもっと良かった(笑。
それで、その人が馘になっても、メキシコ中が英雄扱いでその人を迎え、最高のポストを用意することでしょう。


あー、でもFIFAは「サッカーに人間的なミスはついてくるもの」ってスタンスなんですよね。
あのリプレイも、「あ、やっちゃった〜、てへ」で終わるはず。



誰だかわからない無名の人、あなたの努力は実らなかったけど、でもありがとう。